近年、太陽光発電や風力発電を代表とする再生可能エネルギーが急増しており、将来、電力系統における周波数の変動や潮流方向の変化といった諸課題が顕在化すると予想されています。
これらに対し、再生可能エネルギー近傍に電力貯蔵設備を設置し出力変動を平滑化する取り組みや豊田市等における地域エネルギーをマネージメントするプロジェクトなどが進められております。
こうした時代の要請にこたえ最適解を求めていくためには多くの関係者の意見交換と連携が不可欠であるという認識の下、(社)電気協同研究会では平成23年11月21日に多くの参加者を得て「低炭素社会をにらんだ電力貯蔵技術の実態と今後の方向性について」と題する研究討論会を開催しました。
本研究討論会では、自然エネルギー導入と電力貯蔵について国家的視点からその必要性と内外の動向を紹介することから始まり、蓄電池の現状と将来、さらに電力系統側から地域・家庭の需要側までの幅広い取り組みについて実際にプロジェクトや研究に取り組んでいる方々から紹介がおこなわれました。その結果、専門的情報提供のみならず、自然エネルギーと電力貯蔵に関し網羅的・体系的な理解の増進が図れる内容となりました。
このたび、(社)電気協同研究会では当日の研究討論会の内容を漏らさず掲載した標記『「電気協同研究」第67巻第5号』を下記により発刊することとなりましたので、ご案内します。