近年,太陽光発電を代表とする自然エネルギー電源は急増しており,近い将来に配電系統へ大量に接続されることが予想され,今まで以上に緻密な電力品質の維持・管理が求められます。
一方,各電力会社においては,供給信頼度の向上や遠隔からの現地配電系統情報の把握等,従来の配電系統を高度化する取り組みを実施しております。
こうした時代要請やこの問題の対応には多くの関係者の意見や連携が必要という視点のもとに,(社)電気協同研究会では平成22年10月26日に多くの参加者を得て「低炭素社会の実現に向けた配電系統の高度化について」と題する研究討論会を開催しました。本報告書はその内容をとりまとめたものです。
1.次世代送配電網への期待とその展望 (早稲田大学 林 康弘 教授)
2.更なる電力品質維持・向上に向けた制御システムの高度化 (東京電力 獺口秀治 氏)
3.センサ内蔵開閉器情報を活用した新たな電圧制御手法 (三菱電機 板屋伸彦 氏)
4.系統運用高度化(電力NWと情報NWの融合)による電力信頼度向上 (九州電力 廣渡 健 氏)
5.拠点集中型配電自動化システムによる制御ネットワークの高度化 (東芝 河野弘樹 氏)
6.次世代配電系統の運用・制御方式の開発
7.パネルディスカッション